LPOとは?LPOの必要性とまずは試したい基本の施策・ツールを紹介
LPOとは、ランディングページ(LP)を最適化、改善することを意味します。
主に広告の遷移先LPを改善することを意味し、広告施策でLPOは要となる取り組みです。
この記事では、LPOの必要性と手順、よくある困りごとからまずは試したい基本の施策にツールなどを紹介します。
目次
- LPOとは何か?
LPOとは何か?
ランディングページ(LP)は「ユーザーが最初にランディングするページ」
広義のLP:ユーザーが最初にアクセスするページ全般
狭義のLP:コンバージョン(CV)獲得を目的とするページ - LPOの必要性と手順
LPの手順 ステップ1:商材のコンセプトやターゲットを再度見直し
商材のコンセプト:その商材は何を叶えるものなのか?
ターゲットペルソナ:その商材は誰に向けたものなのか?
LPの手順 ステップ2:現状の課題を分析する
LPの手順 ステップ3:仮説を立て、施策を実行
LPの手順 ステップ4:効果検証(A/Bテスト)
LPの手順 ステップ5:「勝ちパターン」を見つけるため、PDCAサイクルを回していく - LPOでよくある困り事3選
どこから改善していいか分からない
ターゲット層に合わせたLP制作に必要なことは?
適任者がおらず、すぐに実施できない - まずは試したい基本の施策
①FVテスト
②CTAの位置テスト
③写真のシズル感をあげる
④検索キーワード・広告クリエイティブ・LPの流れを合わせる - おすすめ無料LPOツールとできること
【無料】アクセス解析ツール(Google Analytics):ユーザーの属性や流入経路を把握する
【無料】ヒートマップツール(Clarityなど):どこが注目されているのかを把握する
【無料】ABテストツール(Optimize-Next):どの施策が効果的か判断する - まとめ
LPOとは何か?
LPOとは、ランディングページ(LP)を最適化、改善することを意味します。
主に広告の遷移先LPを改善することを意味し、広告施策でLPOは要となる取り組みです。
LPOは、英語の「Landing Page Optimization」の略であり、日本語では「ランディングページ最適化」と訳されます。
ランディングページ(LP)は「ユーザーが最初にランディングするページ」
そもそもランディングページ(LP)とは「ユーザーが最初にランディングするページ」
つまり、ユーザーが最初にあなたのサイトのページにアクセスするページを意味します。
LPには広義と狭義のLPの2つが存在します。
広義のLP:ユーザーが最初にアクセスするページ全般
まず、広義のLPはユーザーが最初にアクセスしたページ全般を指します。
流入経路は自然検索や広告などさまざま。企業のトップページやサービス紹介ページなど、さまざまなページがランディングページ(LP)となります。
狭義のLP:コンバージョン(CV)獲得を目的とするページ
一方で、狭義のLPは、商品購入やユーザーからの問い合わせや資料請求など、コンバージョン(CV)に直接結びつけるために用意したページを指します。
一般的には縦に長い1ページで構成されており、内容は1つのサービスや商品について訴求するものが多いです。
主にリスティング広告やバナー広告、SNS広告などの広告や、ブログ記事にあるCTAなどから流入します。
WEBマーケティング業界で、「LP」といえば狭義のLPのことを指します。
LPOの必要性と手順
LPOの目的は、サイト訪問者をコンバージョン(CV)まで導くことです。
せっかく良い広告を作成して流入を増やせても、LPで離脱が多ければコンバージョン(CV)はなかなか増えません。
そこでLPOでは、「LPでの離脱をいかに防ぎ、いかにコンバージョン率を上げるか」テストを繰り返します。
そして、WEBマーケティング業界で「勝ちクリエイティブ」と呼ばれる効果の良いLPのパターンを見つけ、作り上げていきます。
LPの手順 ステップ1:商材のコンセプトやターゲットを再度見直し
まずは商材のコンセプトやターゲットペルソナを固めます。
同じ商材でも、適切なコンセプトやターゲットペルソナが違えばLPでの表現方法は変わってくるため、コンセプトやターゲットの設定は非常に重要です。
商材のコンセプト:その商材は何を叶えるものなのか?
その商材を使えば、何をどう解決してくれるのか。
サービスの提供側からユーザーへ、分かりやすく示すものがコンセプトです。
化粧品であれば、「肌のどんな状態をどう解決するのか」
健康食品であれば、「体のどんなお悩みをどう解決するのか」
ビジネスツールであれば、「業務のどんなお悩みをどう解決するのか」などを踏まえ、
コンセプトワードをを作成します。
ユーザーの印象に残りやすく、理解しやすいものが望ましいです。
ユーザーの印象に残りやすく、理解しやすいものであれば、ユーザーが商品について理解する可能性が高まりますし、さらにユーザーから別のユーザーへおすすめする際も簡単な言葉で伝えやすく、結果として広がりのあるサービスになる可能性が高まります。
それと同時に、独自性のあるものであれば、サービスの価値を高めることができます。
ターゲットペルソナ:その商材は誰に向けたものなのか?
性別や年代、ライフスタイルなど、その商材のメインターゲットはどの層なのかを固めます。
メインターゲット層の顧客を具体的にしたペルソナを作成するのもよいでしょう。
LPの手順 ステップ2:現状の課題を分析する
現状の課題を分析します。
LPOツールを使い、まずは現状のLPの課題を洗い出します。
<よくある課題と詳しく見たいポイント>
課題 | 詳しくみるポイント |
---|---|
流入が少ない | どの広告からの流入が少ないか |
離脱が多い | どのタイミングで離脱が多いか 精読率はどれくらいか |
コンバージョン率が低い | どのLPでCVRが低いか どの広告経由でのCVRが低いか |
クリック率が低い | 間違ってクリックされている部分はないか |
LPの手順 ステップ3:仮説を立て、施策を実行
課題を洗い出したら、仮説を立て、施策を実行します。
一つの課題からより多くの仮説を立てることで、テストの施策の精度を上げることができます。
例えば、「広告からの流入は多いが、LPでのCTAのクリック率が低い場合。」ということが課題の場合。
仮説①
広告で訴求している内容と、LPで訴求している内容に齟齬があるのではないか?
仮説②
CTAボタンの位置が下過ぎるまたはわかりにくいため、クリック率が低くなっているのではないか?
などの仮説を立てることができ、
仮説①
広告で訴求している内容と、LPで訴求している内容に齟齬があるのではないか?
(施策)広告のコピーとファーストビュー(FV)の表現を合わせたものを作成する
仮説②
CTAボタンの位置が下過ぎるまたはわかりにくいため、クリック率が低くなっているのではないか?
(施策)CTAボタンをLP上部に設置する
(施策)追従カートを設置する
などの施策を立てることができます。
LPの手順 ステップ4:効果検証(A/Bテスト)
2パターン以上のLPでどちらの効果が良いかA/Bテストを実施します。
このとき、あまりにも違う2つのLPにするとどの要素が影響しているのか分かりづらくなってしまうため、1要素が違うLPを比べてみることをおすすめします。
LPの手順 ステップ5:「勝ちパターン」を見つけるため、PDCAサイクルを回していく
1度の施策で「勝ちパターン」を見つけることはそう簡単ではありません。
多くの場合、A/Bテストを何度も繰り返し、最適なLPを作っていきます。
LPOでよくある困り事3選
どこから改善していいか分からない
課題は洗い出したけど、どこから改善していいか分からない。というのは、よくあるお悩みかと思います。
まずは後半で紹介している「まずは試したい基本の施策」を試してみてください。
ターゲット層に合わせたLP制作に必要なことは?
ターゲット層に合わせたLP制作に必要なことは、ターゲット層のライフスタイルやお悩み事などを具体的に把握し、LPのコピーやクリエイティブに落とし込むことです。
近年はライフスタイルの多様化が進んでおり、性別や年齢のみでユーザー像を想定することが難しくなっています。
- 家族構成は?
- 出費の割合は?
- 趣味は?
- お悩みは?
など個人個人の意見をより細かく見ていくことで、ターゲットユーザーに響きやすいコピーを作るためのアイディアに繋がりやすくなります。
ユーザーアンケートや、インタビューを実施するのも良いでしょう。
適任者がおらず、すぐに実施できない
自社で運用する場合、分析、デザイン制作、ページ制作など対応可能な人的リソースが必要ですが、適任者がおらず、LPOをすぐに実施できないというのもよくあるケースです。
費用はかかってしまいますが、代行業者に委託するのも1つです。
継続的にLPO代行を依頼した場合、分析・改善をくり返し、コンバージョンを向上させる施策を実行してくれます。
また、単発で依頼できる場合もあるので、まずは単発で依頼してみるのも良いでしょう。
LPO代行の費用は代行業者やサービスによってさまざまです。
- 新規のページを作成するか、既存ページの改善なのか
- どの程度の修正が必要か
- 単発での依頼か、継続的な支援か
などの条件によって費用が変わってきます。
一般的には単発の場合:月5万円?20万円、継続依頼の場合:月10万円?30万円というのが相場です。
まずは試したい基本の施策検証と改善事例
まずは試したい基本の施策①FVテスト
最初の施策としておすすめしたいのは、ファストビュー(FV)の改善です。
ファストビュー(FV)の印象は、そのLPを引き続き見たいと思うか、離脱してしまうかに大きな影響を与えるため、LP制作ではとても重要です。
まずはFVのABパターンを制作し、テストをしてみましょう!
まずは試したい基本の施策②CTAテスト
CTAの位置を変える
CTAの位置を変えてテストすることもおすすめ施策の一つです。
CTAのクリック率が上がらない理由の一つに、そもそもCTAまで到達しないことがあります。
- ページ上部にCTAを移動する
- CTAの個数を増やす
- 追従カートを設置する
などの施策を試してみると最適なCTAの位置が見つかります。
CTAの内容を精査
CTA内に複数の選択肢があったり、情報量が多すぎてしまうとユーザーが迷ってしまいます。
逆に、特典やプレゼントがあってもCTAでうまく情報が訴求されておらず、メリットが正しく伝わらないこともあります。
CTAは多くのユーザーが注意深く見るポイントなので、情報の精査をしましょう。
- CTAで訴求する商品(サービス)の数をしぼる※1つが望ましいです
- CTAで特典などの情報を分かりやすく訴求する
などの施策を試してみると最適なCTAが見つかります。
まずは試したい基本の施策③写真のシズル感をあげる
「画像優位性効果」といって画像のほうが文字での表現よりも認識されやすい傾向があるため、LPに使用する写真の「シズル感」は非常に大切です。
シズル感とは、食品などの広告で、みずみずしく美味しそうに見える感じを表す言葉です。
食品関連の商材はもちろん、美容関連の商材などでも写真のシズル感は重要です。
逆に言うと、良い商品でも写真が微妙であれば魅力を感じてもらいづらくなってしまいます。
現状使用している画像が「シズル感」のあるものか今一度確認してみましょう。
まずは試したい基本の施策④検索キーワード・広告クリエイティブ・LPの流れを合わせる
LPOに取り組んでいると、ついLPのみに注目してしまいがちになってしまいます。
しかし、「全体の流れが自然になっているか?」これも気をつけたいポイントです。
例えば、検索広告から流入してくる場合
- 「特定のワード」で検索する
- 広告を見て、クリックする
- LPにアクセスする
- CTAをクリック
という4ステップがあります。
一連の流れの中で、
広告では「うるおい美肌を叶えます!」と書いてあったのに、
LPのFVには「無添加・自然派処方で肌にやさしい」と書いてあったとしたら、
ユーザーに「あれ?思っていたものと違う?」と思われてしまうかもしれません。
訴求ポイントにブレがあると商品の魅力も伝わりにくいので、一連の流れの中で、
しっかり軸が通っているか確認してみましょう!
おすすめ無料LPOツールとできること
【無料】アクセス解析ツール(Google Analytics):ユーザーの属性や流入経路を把握する
Googleアナリティクス(GA4)は、Google社が提供しているアクセス解析ツールで、無料で利用することができます。
- ユーザーの属性は?
- ユーザーがどの参照元から流入したのか?
- 参照元ごとの収益を知りたい。
- 参照元ごとのCVRを知りたい。
- どのようなデバイスを使用している?
などを細かく計測することができ、ユーザーの属性や行動を分析するのに適したツールです。
【無料】ヒートマップツール(Clarity):どこが注目されているのかを把握する
ヒートマップツールには主に以下の2つの機能があります。
- クリックヒートマップ:どこがクリックされているかを分析する
- アテンションヒートマップ:どこのエリアが見られているかを分析する
よりクリックされている・見られているエリアは色濃く示されます。
サーモグラフィーのようなグラデーションで、注視された部分を知ることができます。
- ユーザーの関心が高い内容はなにか?
- 読み飛ばされてるのはどんなところか?
- 間違ってクリックされているところはないか?
などに注意しながら分析してみましょう。
- 精読率(ページのどこまで読まれているか)
はLPOにおいて重要な指標です。
通常、LPは縦に長い1ページで構成されており、ページの最下部まで読むユーザーは多くありません。
ページのどこまで読まれているかを把握することによって、「特に伝えたい内容を配置する位置」や「ページの適切な長さ」などを調整するのに役立ちます。
GA4でもスクロール率の計測は可能ですが、ヒートマップツールを使うことによってより視覚的に認識しやすくなります。
【無料】ABテストツール(Optimize-Next):どの施策が効果的か判断する
ABテストツールはLPOになくてはならないツールです。
ABテストを実行し、2つ以上のパターンでどちらが効果的か判断します。
無料で使えるおすすめツールは「Optimize-Next」です。
「Optimize Next」は、2023年9月にサービス終了となった「Google オプティマイズ」を代替するABテストツールです。
シンプルな操作でかんたんにABテストを実施でき、どなたでも無料でご利用いただけます。参照:https://optimize-next.com/
まとめ
LPOとは、ユーザーが最初にアクセスするページを最適化し、コンバージョン獲得を目指すこと。
どんなに「良い商品」「良い広告」があってもLPが良くなければCVがうまく取れないこともあり、LPOは広告施策の中でも要となる取り組みなのです。
自分のサービス・商品の魅力ををユーザーに正しく理解してもらうために、
ABテストを繰り返す中で「勝ちクリエイティブ」を作り上げることはとても重要です。
今回ご紹介した改善ステップやツールを駆使して、どんどんLPを磨いていきましょう!
LPに関するお困り事があれば、ぜひエフカフェにご相談ください!